矯正歯科アドバンス トップページ > 歯の知識 > 噛み合わせについて > スプリント療法について
顎位に異常がある場合、矯正治療を始める前に顎位を安定させるための治療を行います。口腔の機能は下顎の動きで営まれており、その中心は顎関節です。
この部分が安定していないと矯正治療前なら本来の噛み合わせの位置を見誤り治療計画を正しく立案できなかったり、矯正治療後ではせっかく整った噛み合わせが不安定になり、後戻りがおきやすくなる等の問題があります。そうした事を防ぐために顎関節の安定化は矯正治療を行う上でとても大切です。顎位安定には主にスプリント療法が用いられます。
顎関節症の治療法の中で最も一般的な方法がスプリント療法という治療法です。これは顎関節症の様々な症状に対して効果があるといわれています。スプリントと呼ばれるマウスピース状の装置には様々な種類があり、症状によって使い分けられますが、これを主に就寝時に、上下の顎のどちらかに装着します。
スプリントを装着していると、深く噛んだ時に関節に伝わる力が弱くなり、関節や周りの筋肉にかかる負担を軽減します。さらに就寝時の歯ぎしりや食いしばり等の負担も軽減することができます。顎関節症の初期にはスプリント療法がとても良い効果をもたらします。
スプリントの目的は、筋の緊張を減らすとともに、睡眠時の歯ぎしりやくいしばりの軽減にあります。基本的に装着するのは夜寝るときだけにしてください。日中の使用や長時間の使用は担当医師の指示に従って下さい。
スプリントは口の中に入れるものなので、使用後は水洗して常にきれいにしておきます。熱湯につけると変形するので注意して下さい。使用しない時は、水につけて保管しましょう。
スプリントを装着したままでの飲食はできません。飲食を行う場合には、必ず外してください。